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2003/2/20                                                    

 

  その三姉妹の次女は、一人で喫茶店をやっています。

 かつて、彼女の母親が営む小さな洋裁店だったその石造りの建物は、

 地方都市のゆるやかな倦怠と優しさを湛えた日当たりの良すぎる通りに、

 縦に細長いガラスのはめ込まれた、幅の狭いドアを向けて、

 まぼろしのように建っています。

 そのドアを開けると、通りの明るさのせいで眩んでいた目は、

 店の様子を確認するのに、 少しだけ時間が必要です。

 店内は黒く塗られ、入り口から奥へ5人掛けのカウンター席と、

 その背後に作り付けられた二人掛けの差し向かいテーブル席が二つ。

 テーブルには何時でもガーベラの一輪挿しが活けてあります。

 目が慣れるまでの間、彼が触れられるのは、

 ガーベラの薄色と、(いらっしゃい・・・)という いつもの声。

 

 

 

 

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