------------------------------------------------------------

2004/7/22

     青山ブックセンターに捧ぐ・・・

7月16日、の六本木ヒルズで紅茶を飲みながら、ある方との打ち合わせの最中、

携帯が鳴りました。

「ピエールさん、今お時間有りますか?・・・」

青山ブックセンターの、Oさんからでした。

       「実は・・・今日で・・・」

              それは、閉店のお知らせでした。

つい先先日、青山本店のOさん、Kさん、六本木店のMrYさん、新宿のKGさん

ルミネ2のKJさんたちと、今度のイベントの打ち合わせをして、

「頑張りましょう!」

と言い合ったばかりだったのに・・・

 

思えば、今までどれだけお世話になったことか、

僕らのような自力運営のレーベルや出版社にとって、ABC(青山ブックセンター)は、

直接取引きをしてくれる数少ないお店であり、

メジャーからインディーズまで分け隔てなく展開してくれた、心強い存在でした。

イベント等を通して、色んな作家さんたちとの交流の場を作り出してくれたり、

また、作家さんたちにとっても一お客さんとして

文化的な心の中心地の位置を占めてきたはずです。

ことに、六本木店は朝までやっている、アート、デザイン系のお店として、

まさにセンターの位置を占めていました。

夜明けにここに集う人々の姿は、東京というカオスの中で

時代の微妙な動向を感じ取ろうとするレール無き求道者の姿だったように思います。

まだ十代のころから、僕も夜の街を彷徨い歩いた挙句ここにたどり着いて、

多くのインスピレイションを持ち帰りました。

 

人々が本を買わなくなったと言われて久しいですが、

ABCの存在意義は、単なる紙媒体の供給地ではなかったはずです。

今、同時にどんな人々が生きていて、どんな事を考え、なにを見て、暮らしていて、

それと、自分がどんな風につながっているかをリアルに感じ取れる、

そんな場所でした。

しかしながら、その維持にとってはやはり書籍の売り上げに依存せざるを得ないのは

事実なのでしょうね、

時代は変わり、人々の生活スタイルも変わってゆくのだから、それに伴う経済の流れ

に沿って、街の風景も変わってゆきます。

 

でもその果たしていた役割は、

今も必要とされている物だとは思いませんか?

だから、僕らは必ず、また形を変えて新しい場所を作っていく筈です。

 

 

さようなら、ABC あなたは旅人の木のように、いつもそこに立っていました。

 

 

 

(六本木店のガス灯の下で、夜明けのギターを弾く企画がありました。

それだけが今は心残り・・・)

 

〜〜〜〜〜〜〜〜 現在、 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

様様な方々の尽力により、ABCは再び営業を再開しています。

ピンチの時に助けてくれる人がいるって事がどんなに素晴らしい事か・・・

僕もそんな存在になりたいな、としみじみ思います。

勝ち組、負け組み、などと、軽薄に語られる事が多い昨今、

今回のことは一生忘れられない出来事となりました。

嬉しいな、

世界は作っていくものですよね、・・・ピエール

 

 

-------------------------------------------------------------